画面右下に「Windowsのライセンス認証」と表示され続ける。パーツを交換したら認証が外れた。この状態でもWindowsは動きますが、個人用設定の変更ができなくなり、表示も消えません。
この記事では、まず自分のライセンスがどの種類かを確認し、そこから対処を分けて解説します。種類によって、できることが大きく変わります。
まず現在の状態を確認する
設定 →「システム」→「ライセンス認証」で、現在の状態が表示されます。
| 表示 | 意味 | 対処の必要性 |
|---|---|---|
| ライセンス認証されています | 正常 | 不要 |
| Microsoftアカウントにリンクされています | デジタルライセンスと紐付け済み | 再インストール時に有利 |
| ライセンス認証されていません | 未認証 | 対処が必要 |
| エラーコードが表示される | 原因が特定できる | コード別の対処 |
| 猶予期間中 | 一時的に使用可能 | 期限までに対処 |
ライセンスの種類を確認する
ターミナル(管理者)で次を実行すると、ライセンスの説明が表示されます。
slmgr /dli
| 種類 | 入手経路 | 別のPCへの移行 |
|---|---|---|
| OEM | PCにプリインストール | 不可。そのPC専用 |
| リテール(パッケージ版) | 単体で購入 | 可能 |
| デジタルライセンス | 無償アップグレード等 | ハードウェア構成に紐付く |
| ボリュームライセンス | 法人契約 | 管理者の管轄 |
メーカー製PCに最初から入っていたWindowsはOEM版で、そのPCでしか使えません。別のPCへ移すことはできない契約です。中古で購入したライセンスキーが認証できないケースの多くは、これが理由です。
まず試すこと
| 順 | 対処 | 所要 | 効くケース |
|---|---|---|---|
| 1 | ネットワーク接続を確認 | 1分 | 認証サーバーに届いていない |
| 2 | 時刻が合っているか確認 | 1分 | 時刻のずれで検証に失敗 |
| 3 | トラブルシューティングツールを実行 | 5分 | 構成変更後の再認証 |
| 4 | Microsoftアカウントでサインイン | 5分 | デジタルライセンスの紐付け |
| 5 | 更新プログラムを適用 | 環境による | 既知の不具合の修正 |
| 6 | ライセンスキーを再入力 | 5分 | キーが正しく登録されていない |
トラブルシューティングツール
設定 →「システム」→「ライセンス認証」→「トラブルシューティング」から実行できます。「このデバイスのハードウェアを最近変更しました」という選択肢が出た場合、そこから再認証できます。
時刻のずれも認証失敗の原因になります。証明書の有効期間の検証に失敗するためです。確認方法はパソコンの時刻がずれるときの対処にまとめています。
部品を交換したら認証が外れた場合
デジタルライセンスは、PCのハードウェア構成を識別情報として記録しています。構成が大きく変わると、別のPCと判定されて認証が外れます。
| 交換した部品 | 認証が外れる可能性 | 備考 |
|---|---|---|
| マザーボード | 非常に高い | 最も影響が大きい |
| CPU | 高い | マザーボードと同時交換なら確実に外れる |
| ストレージ(SSD/HDD) | 低い | 再インストールを伴うと影響あり |
| メモリ | 低い | — |
| グラフィックボード | 低い | — |
| ネットワークアダプタ | 中 | 識別に使われる場合がある |
Microsoftアカウントに紐付けてある場合
- 交換前と同じMicrosoftアカウントでサインインする
- 設定 →「システム」→「ライセンス認証」→「トラブルシューティング」
- 「このデバイスのハードウェアを最近変更しました」を選ぶ
- アカウントに紐付いたデバイスの一覧から、以前のPCを選ぶ
- 「これは現在使用中のデバイスです」にチェックして「ライセンス認証」
この手順を使うには、部品交換の前にMicrosoftアカウントとの紐付けが済んでいる必要があります。ローカルアカウントのみで使っていた場合、この選択肢は出ません。
大きな構成変更を予定しているなら、事前に設定 →「アカウント」からMicrosoftアカウントでサインインし、ライセンスを紐付けておいてください。「Microsoftアカウントにリンクされています」と表示されていれば準備完了です。これは交換後には実行できない準備です。
エラーコード別の傾向
| 傾向 | 考えられる原因 | 対処の方向 |
|---|---|---|
| サーバーに接続できない系 | ネットワーク、ファイアウォール、プロキシ | 接続を確認。別のネットワークで試す |
| キーが無効・使用済み系 | 別のPCで使用中、種類の不一致 | 正規の入手経路を確認 |
| ハードウェア変更検出系 | 構成の変更 | トラブルシューティングから再認証 |
| ライセンスの種類の不一致 | HomeとProの取り違え | 対応するエディションを確認 |
| 猶予期間の終了 | 未認証のまま期限超過 | 認証手続きを行う |
エラーコードが表示されている場合、そのコードとWindowsのバージョンを組み合わせて検索すると、公式の案内にたどり着けます。コードだけで検索すると無関係な情報が多く出ます。
エディションの不一致
Windows HomeのPCにProのキーを入れる、あるいはその逆は認証できません。設定 →「システム」→「バージョン情報」で、現在のエディションを確認してください。HomeからProへは、正規のライセンスを購入すればアップグレードできます。
再インストール後に認証されない場合
| 状況 | 認証の可否 | 手順 |
|---|---|---|
| 同じPCに同じエディションを入れ直した | 自動認証されることが多い | ネットに繋げば数分で完了 |
| Microsoftアカウントに紐付けてあった | 高い | 同じアカウントでサインイン |
| エディションを変えた | 元のエディションに戻す必要あり | 対応するものを入れ直す |
| OEM版を別のPCに入れた | 不可 | そのPC専用のライセンス |
| キーが分からない | 状況による | PC本体のシールやメーカーに確認 |
同じPCに同じエディションを再インストールした場合、ネットワークに接続すれば自動的に認証されるのが通常です。数分待っても変わらない場合に、手動での対処へ進んでください。
メーカー製PCの場合
OEM版のライセンス情報は、マザーボードのファームウェアに書き込まれています。同じPCに、対応するエディションを入れ直せば自動で認証されます。キーを手で入力する必要はありません。
正規の入手経路以外で販売されているライセンスキーは、認証できない、または後から無効化されることがあります。極端に安価なキーには、ボリュームライセンスの不正流用など契約違反のものが含まれます。価格に不自然さを感じたら、正規の販売元を確認してください。
認証されないまま使うとどうなるか
| 項目 | 未認証時の状態 |
|---|---|
| 基本的な動作 | 使用できる |
| 画面右下の透かし | 常時表示される |
| 個人用設定 | 壁紙、色、テーマの変更ができない |
| 更新プログラム | セキュリティ更新は適用される |
| 設定画面の通知 | 認証を促す表示が出続ける |
| データ | 影響なし |
未認証でもWindowsは動き、セキュリティ更新も適用されます。ただし個人用設定が変更できず、透かしが消えません。業務用途では、ライセンスの適正な管理という観点からも解消しておくべき状態です。
法人環境では、ライセンスの管理は情報システム部門の管轄です。自分でキーを購入して入力するのではなく、必ず担当部署に確認してください。
この症状と間違えやすいもの
似た見え方をするが原因がまったく違う症状です。当てはまるなら、そちらの記事へ進んでください。
| 見え方 | 実際の原因 | 読む記事 |
|---|---|---|
| 時刻がずれていて認証に失敗する | 時刻の同期 | パソコンの時刻がずれるときの対処 |
| ネットに繋がらず認証できない | ネットワーク側の問題 | ネットワークが遅いときの切り分け |
| 更新プログラムが適用されない | 更新側の問題 | Windows Updateが遅い・終わらない |
| 部品交換後に起動しない | 起動段階の問題 | 電源は入るのに画面が映らないとき |
| 再インストール前にデータを守りたい | バックアップの手順 | Windowsのバックアップ完全ガイド |
症状の分類を間違えると、正しい対処をしても直りません。迷った場合はPCトラブル症状別ガイドの一覧から選び直してください。
よくある質問
Q. 認証しないと使えなくなりますか。
使用は継続できます。透かしの表示と、個人用設定の変更制限が続きます。セキュリティ更新は適用されます。
Q. ライセンスキーはどこで確認できますか。
デジタルライセンスの場合、キーという形では存在しないことがあります。Microsoftアカウントに紐付けておくことが、実質的な控えになります。メーカー製PCでは本体のシールに記載がある場合もあります。
Q. SSDを交換しただけで認証が外れました。
再インストールを伴った場合に起こります。トラブルシューティングの「ハードウェアを最近変更しました」から再認証してください。
Q. 中古で買ったPCの認証が外れました。
前の所有者のアカウントに紐付いている可能性があります。販売元に確認してください。OEM版はそのPCに紐付くため、通常は自動認証されます。
Q. 安いライセンスキーを買っても大丈夫ですか。
正規の販売経路であるかを確認してください。極端に安価なものには、契約違反の流用品が含まれます。後から無効化されることがあり、その場合の救済はありません。
Q. 会社のPCで認証を求められました。
自分で対処せず、情報システム担当に連絡してください。法人のライセンスは組織で管理されています。
交換や再インストールの前にやっておくこと
認証で困る場面のほとんどは、事前の準備で防げます。いずれも「事後には実行できない」準備です。
| 準備 | いつやるか | 効果 |
|---|---|---|
| Microsoftアカウントと紐付ける | 今すぐ | 部品交換後に再認証できる |
| 現在のエディションを控える | 今すぐ | 再インストール時に取り違えない |
| ライセンスの種類を控える | 今すぐ | 移行できるかどうかが分かる |
| PC本体のシールを撮影する | 今すぐ | 剥がれ・退色に備える |
| 回復ドライブを作る | 今すぐ | 起動しなくなったときに使える |
| データをバックアップする | 作業前 | 再インストールに備える |
Microsoftアカウントとの紐付け手順
- 設定 →「アカウント」→「ユーザーの情報」
- 「Microsoftアカウントでのサインインに切り替える」を選ぶ
- アカウント情報を入力する(アカウントがなければ作成)
- 設定 →「システム」→「ライセンス認証」を開く
- 「Microsoftアカウントにリンクされています」と表示されていれば完了
この表示が出ていれば、マザーボードを交換しても再認証できます。出ていない状態で交換すると、選択肢が大きく狭まります。
ローカルアカウントのまま使いたい場合でも、一度だけMicrosoftアカウントでサインインして紐付けを済ませ、そのあとローカルアカウントに戻すことができます。紐付けの情報は残ります。
エディションと種類の控え方
設定 →「システム」→「バージョン情報」でエディション(HomeかProか)を、ターミナルで slmgr /dli を実行してライセンスの種類を確認できます。この2つをメモしておくだけで、再インストール時の取り違えを防げます。
あわせて回復ドライブとバックアップを用意しておくと、認証以外のトラブルにも対応できます。手順はWindowsのバックアップ完全ガイドにまとめています。
参照した一次情報
- Microsoft Learn(各機能の動作と管理コマンドに関する公式ドキュメント)
- Microsoft サポート(Windows)(設定手順とトラブルシューティングの案内)
※ 掲載内容は2026年8月時点の公表情報にもとづきます。最新の情報は必ず各公式ページでご確認ください。
▶ 症状が違う場合:PCトラブル症状別ガイド — いま起きている症状から、該当する記事に直接たどり着けます
まとめ
ライセンス認証が通らないときは、まず自分のライセンスの種類を確認してください。OEM版はそのPC専用で、別のPCへは移せません。ここを取り違えると、いくら試しても認証できません。
部品交換で外れた場合は、トラブルシューティングの「ハードウェアを最近変更しました」から再認証できます。ただしこれには、事前にMicrosoftアカウントと紐付けてあることが必要です。大きな構成変更を予定しているなら、交換の前に紐付けを済ませておいてください。
